| 選抜大会で全国ベスト8 県高校総体は4連覇中!! ― 千原台高校女子ハンドボール部の近況を教えてください。 3月に開催された「令和6年度第48回全国高等学校ハンドボール選抜大会」に出場し、目標だった全国ベスト8を達成しました。5月の県高校総体では優勝(4連覇)できましたが、インターハイは全国ベスト16という結果に。8月の「令和7年度熊本県高校1年生ハンドボール競技大会」では優勝することができました。 現在、部員数は23名です。基本的には週に6日、本校の体育館かグラウンドで練習しています。本校女子ハンドボール部の強みは、なんといっても〝明るさ〟です。どの試合会場に行っても一番元気で、チームの雰囲気はとても良い。それから、今の2年生には中学時代に全中と選抜大会で優勝し日本一になった経験を持つ生徒が6名いて、彼女たちの〝上を目指す〟高い意識がチームに良い影響を与えています。「もっと頑張らなきゃ!」と向上心を持ってハンドボールに打ち込む生徒が多く、女子日本代表U18(ユース)にも2名が選ばれています。 |
| ― 今後、力を入れていきたいことは? 生徒たちの「考える」力を伸ばすことです。そのために、昨年から少しずつ練習の予定や内容を生徒たち自身に決めさせるようにしています。というのも、現チームには競った試合で「パニックになってしまう」という課題があります。それを改善するためには、その時々の状況に応じて考え、的確な答えを出すようなトレーニングを日頃から積んでおく必要があると考えているからです。少しずつですが成果が出てきているように思います。 それから、大げさな言い方にはなりますが「世界で通用するようなプレー」を目指して指導をしています。身体能力に頼ったプレーや型にはまったプレーではなく、プレーの引き出しを増やし、体が小さくても戦えることを証明できるようなプレーヤーの育成が目標です。生徒たちには大学でもハンドボールを続けてほしいし、指導者としても活躍してほしくて、プレーや考え方の引き出しが多ければ、その時々で多様な対応ができ、助けになると思います。 |
| ▲大学4年生のインカレ優勝後、同期と監督と一緒に。 一番左が小松先生。 | 競技を始めて8年 「考える」ことで気づけた ハンドボールの面白さ ― 学生時代の、今に活きる「学び」を教えてください。 私自身、学生時代に「考える」ことの大切さに気づいたおかげで、ハンドボールの本当の面白さに気付くことができました。その学びが、私の指導者としての原点になっています。 振り返ると、高校時代は型にはまったプレーを求められました。その結果、多くのチームには通用しましたが、対策を練ってきたチームにはまったく対応できず、改善方法を自分で見つけることができませんでした。その後、大学に進学しハンドボール部に入部すると環境は一変。指導者からは「自分で考えて判断する」ことを求められたのです。しかし、私には意味が分からず、1・2年生の頃はよく分からないままプレーをしていました。ところが3年生のある日、ふいに自分で判断して良いプレーができた瞬間があり、「ハンドボールってこんなに面白いんだ!」と衝撃を受けました。競技を始めて8年、やっと本当の面白さに気づけたのです。「考える」ことの大切さを痛感したこの経験が、生徒たちを型にはめず、考えてもらうことを大事にする今の指導スタイルの原点になっています。 とはいえ、大学時代だけが良かったというわけではありません。中学と高校で基礎や徹底力、礼儀の大切さを教えてもらったことが、大学での学びに繋がっていると思います。そして、今の私があるのは、さまざまな指導者と巡り合えたこと、そして中・高・大・社会人、それぞれのカテゴリーで同期や仲間に恵まれたおかげです。同期には全日本のキャプテンを務めた選手や東京オリンピックまで頑張った選手もいます。今でも仲が良く、お互いを高め合える存在です。私の中でハンドボールは「人と人とを繋げるもの」であり、これからもこの繋がりを大切に、子どもたちへの指導に励みたいと思っています。 |
| ― 座右の銘は? 特にありませんが、試合のときに生徒たちによく言う言葉は「戦え!」です。試合では闘争心が大事。終了のブザーが鳴るまで諦めてはいけません。今年の県高校総体の決勝戦は、ラスト1秒ぐらいにシュートを決めて勝つことができたのですが、最後まで諦めないことの大切さを生徒たちが身を持って示してくれました。 将来の選択肢を増やす努力と 納得いくまで頑張る 気持ちを大切に ― 若者へメッセージをお願いします。 人生は先が長いので、いろいろな選択肢の中から進む道を選べるように、きちんと勉強しておくことが大切です。そして、中には進学先や就職先を辞めてしまう人もいるでしょうが、私は辞めること自体は悪いことではないと思います。私が生徒たちに伝えているのは、「自分が納得いくまでやってほしい」ということ。人のせいにせず自分が納得いくまで頑張り、それでもどうしようもなく道を変えるのであれば、その道でまた頑張り続けてほしい。そして、最後に「この道を選んで良かった」と思える人生を歩めれば、それが正解になるのではないかと思います。人生は一度きりなので後悔ないように過ごしてほしいです。選択肢を増やす努力をし、その道で納得いくまで頑張ってほしいと思います。 |























