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【プロフィール】
1945（昭和20）年1月28日生まれ。鹿児島県出水市出身。大阪大学工学部卒、同大学大学院工学研究科構造工学専攻修士課程修了、博士課程単位取得退学。1973年熊本大学工学部講師、1979年同大学助教授、1979年米国オハイオ州立大学客員助教授、1984年熊本大学教授、2002年4月熊本大学工学部長、2002年11月～2009年3月まで熊本大学学長。2010年～2015年放送大学熊本学習センター所長。2015年熊本保健科学大学学長に就任。九州橋梁構造工学研究会会長や国際橋梁構造工学会フェローを務めるなどさまざまな学会活動や社会活動に従事。趣味は水彩画とゴルフ。 若者へのメッセージ 「何でも見てやろう、してやろう」 |
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T1 park 記者
熊本保健科学大学の近況は。 﨑元 全国平均を上回る国家試験合格率と就職率100％を開学以来維持し続けています。今年3月にはリハビリテーション学科の言語聴覚学専攻第一期生が卒業しまして、言語聴覚のリハビリに従事する今一番新しい国家試験において、全国平均の70.9%に対して本学は97.6%と非常に良い成果を収めることができました。これに伴って出口となる就職率もそうですが、入口となる偏差値も自然と高まってきました。 |
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T1 park 記者
今後の展望は。 﨑元 教育の質を保証し、更に向上していくことを目指しています。今、高校の教育、大学の教育、その2つをつなぐ入試、これら3つを改革する三位一体改革が中教審で議論されています。大学では入学者の選考、教育のカリキュラム、学位授与の各方針を見直し始めているところです。本学では、学生諸君が自分から学ぼうと積極的に参加して、双方向で学ぶ「アクティブラーニング」を組み入れた講義スタイルを方針として教育の体質を大きく変えていくように考えています。 |
そこでのキャッチフレーズに「10年後、20年後も選ばれる大学」を掲げています。つまり、学生からも選ばれ、就職先からも選ばれる、両方から選ばれる大学づくりを今後も目指して取り組んでいくということです。少子化と高齢化の社会がますます進んできます。10年先も20年先も社会のニーズに応え続けていく大学にしていきたいと思っています。
T1 park 記者
大学生活を通じて学生に身に付けて欲しい力は。
﨑元
本学では基本綱領として「知識」、「技術」、「思慮」、「仁愛」の４つを掲げています。これに加えて、私自身としては、「思慮」と「仁愛」の幅を更に広めた「生きる力」を持った学生になって欲しいと思っています。国家試験に合格する「知識」と現場で施術などを行う「技術」はプロフェッショナルとして働いていくためには必要です。しかしこの2つだけでは必ずしも社会と自らを幸せにすることはできません。社会に出て役に立つ忍耐力（継続する力）、交渉力、段取り力、人と協働する力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力、リーダーシップ、そして自己の健康的心身を維持する能力など、この「生きる力」を可能なだけ多く養って欲しいと思います。
教室内にただ座って講義を聞くこと以外にも、課外活動やボランティア活動などを通じて学ぶことで、この「生きる力」を身に付けて下さい。若いうちに海外に出てみることも一つの良い方法だと思いますよ。
T1 park 記者
大学生活を通じて学生に身に付けて欲しい力は。
﨑元
本学では基本綱領として「知識」、「技術」、「思慮」、「仁愛」の４つを掲げています。これに加えて、私自身としては、「思慮」と「仁愛」の幅を更に広めた「生きる力」を持った学生になって欲しいと思っています。国家試験に合格する「知識」と現場で施術などを行う「技術」はプロフェッショナルとして働いていくためには必要です。しかしこの2つだけでは必ずしも社会と自らを幸せにすることはできません。社会に出て役に立つ忍耐力（継続する力）、交渉力、段取り力、人と協働する力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力、リーダーシップ、そして自己の健康的心身を維持する能力など、この「生きる力」を可能なだけ多く養って欲しいと思います。
教室内にただ座って講義を聞くこと以外にも、課外活動やボランティア活動などを通じて学ぶことで、この「生きる力」を身に付けて下さい。若いうちに海外に出てみることも一つの良い方法だと思いますよ。
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T1 park 記者
学長が若い時に経験されたことで、役に立った思い出は。 﨑元 実は先ほど話した海外に出てみなさいというのは自分の経験に基づいて言ったのですが、博士課程の学生時代に北米大陸一周旅行をした経験があります。その時に得た経験は今の自分にとっても役立っていると思います。当時から橋の研究をしていましたので、米国やカナダの橋や同様の研究に取り組んでいる大学を訪ねる約３カ月の旅に出ました。 |
学生の貧乏旅行でしたので、ブラジルへの移民船に乗り、ハワイ経由でロサンゼルスに上陸して、長距離バスの100日間乗り放題パスを購入して、YMCAなどの割安な宿を転々とサンフランシスコ、シアトル、カナダのバンクーバー、トロント、モントリオール、それからボストン、ニューヨーク、シカゴ、ニューオリンズまで行き、ロサンゼルスに戻るまさに北米一周の旅でした。英語を話さなければ生きていけませんでしたし、朝食を食べることから始まり、そこで色々な経験をしました。英語が下手でも何とかしてコミュニケーションを取ることができ、「何とかすれば、どうにかやっていける」という自分への自信へとつながっていきました。旅の途中バンクーバーで出会った米国人夫婦と友達になり、それから４５年間今でも家族ぐるみのお付き合いが続いています。
若い時代には、少し大きくチャレンジしなければ、小さいものさえも得ることができません。だからこそ、今の若者には特に最初から小さいものを選ばないでもらいたい、大きいことにチャレンジしてもらいたいと思います。
若い時代には、少し大きくチャレンジしなければ、小さいものさえも得ることができません。だからこそ、今の若者には特に最初から小さいものを選ばないでもらいたい、大きいことにチャレンジしてもらいたいと思います。
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T1 park 記者
学長の座右の銘は。 﨑元 ありふれていますが「継続は力なり」です。 自分自身を評価すると、決して頭は良くないほうだと思います。ですがね、頭脳の切れが良くなくても、好きなことを少しずつでも継続することが大切です。どんなことでもいいから、「世界一になる」ということを目標にして好きな橋の研究に長年取り組んできました。特に研究の場合は、狭い範囲でもコツコツ取り組んでいけば何かにぶち当たると思います。 |
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T1 park 記者
若者への応援メッセージを。 﨑元 「何でも見てやろう、してやろう」の気持ちで前向きに好きなことに取り組んで人間の幅を広げて欲しいですね。どうしたらこの「何でも見てやろう、してやろう」の気持ちを持てるかを考えてみると、興味や好奇心を力とするしかありませんよね。そういう切っ掛けの一つとして海外旅行などもあるかと思います。既に決められたパック旅行ではなく、何でもいいから自分なりに何か目的を持って自分で計画して旅することが大切です。それによって身に付いた生きる力と問題意識があれば、将来の勉強や仕事につながっていくと思います。 T1 park 記者 ありがとうございました。 |
