川の流れに逆らって 売上3倍を目指す ―熊本大同青果の近況を教えてください。 月田 弊社は食品を扱っているわけですが(青果市場の運営、特定栽培農産物・加工食品のプロデュース等)、この少子高齢化の中、食べる人数も1人当たりが食べる量も減っていくことは避けられない。かと言って、この「川の流れ」に身を任せるままでは会社がダメになりますから、むしろ「流れに逆らう」ことを大切にしているところです。 そのためにまず、目標を設定しました。現在「数年間で売上を3倍にする」という目標を掲げていまして、昨年は震災前年の約250億円に比べ、売上高329億。3倍には及びませんが、なんとか流れに逆らえていると思います。 これはもちろん、社員たちの頑張りのおかげですね。明確な目標を意識することで、彼らがそれを叶えようと、自ら工夫して働くようになってくれた。また熊本・九州にこだわらずビジネスチャンスを開拓しようと、いろんなところへ足を運んだりもしてくれる。その結果自然と、1人ひとりの能力が向上したと感じてもいます。 しかし弊社にも他社同様、「若い人材がなかなか集まってくれない」という問題が生じています。ですから彼らのニーズに対応するため、労働時間を短縮し休みもしっかり取れるよう、環境改善に努めているところです。 |
そうか、と腑に落ちましたね。以来、「社員1人ひとりの人生に責任を持つ」という思いで社長を務め、この厳しい状況下で業績を上げているなど、ある程度の責務は果たしてこれたのかな、と自負しています。もちろん、これからも同じ思いで社長業を続けていくつもりです。