T1 park 記者
近況と展望を。 月田 少し遡りますが、17年前に社長に就きました。社長交代の時に盛和塾に入り、社長とは何かについて一から学んできました。社長・経営者は社員の一生のために働くのだ、一生分の生活を、責任を持たされているのだということを教わりました。それが私の社長の始まりだったんです。社員を守るためには売り上げを伸ばしていくことが必要です。しかし色々なことに挑戦してきましたが、なかなか簡単には伸びないんですよ。 やはり社員全員が仕事の結果がはっきりとわかって、自分がやったことが数字・スコアとして明確になることが面白いわけなんですよ。ゴルフでもボーリングでも、ルールに基づいてスコアがあるから面白いものだと思います。命を懸けたゲームをやっているような感覚に近いものがあります。 今後の展望としては、九州で一番を目指しています。そのためには売り上げを3倍伸ばす必要があります。まだまだほど遠いことかもしれませんが、有言実行で続けていきたいと思っています。私が社長をしている間に達成したいと思います。 |
T1 park 記者
月田社長が仕事をする上で大切にしていることは。 月田 仕事の上では「卑怯なことはするな」ということです。つまり、フェアプレーでもっとガッツを持って、がめつくやれということです。例えば、スポーツの世界で「勝つ」ということは一つの目標ですよね。部活動の試合で勝つためには、がむしゃらになって練習をするはずです。ところが、仕事や商売に限って、がつがつすると見苦しいとか言われることがあります。しかし、そんなことは一切気にしなくても良いと思っています。社員は家族ですから、ガッツを持ってもっと貪欲になり、「稼ぐだけ稼ぐぞ」だけど「卑怯なことはするな、絶対フェアプレーでやれ」と思っており、社員にもいつも言っています。 目標を設定して、がむしゃらになってやったことで、失敗しようが成功しようが、経験となって糧となってノウハウとして自分に残っていくわけですから、そこに価値があるわけです。こうして意識改革を常にやっていきたいと思っています。 その背景には、経営理念でもある「全従業員の物心両面の幸福を追求し、地域社会に貢献すること」が前提となっています。 |
T1 park 記者
どんな高校時代を過ごされましたか。 月田 部活では水球をやっていました。中学校まではサッカーをしていましたが、怪我で続けることができず、水球だったら大丈夫だろうという軽い思いで入部したのですが、そう簡単にはいきませんでした。泳ぐと直ぐに息が上がり、初めは半分溺れながら泳いでいたようなものでした。ところが夏休みのある日、不思議なことにどれだけ泳いでも平気になったんです。肉体的に疲れるのは疲れるのですが泳げるんですよ。なかなか伸びずにずっと平坦でやってきて、突如として急に伸びる時ってありますよね。それを経験したんです。それからは泳ぐことが特段苦にはならず、楽しくなりました。何事も諦めずに続けることで出来ないことが出来るようになるものなんだ、とその大切さを知ることができました。 ですが当時県内で水球をやっていたのは、済々黌高校、熊本高校と学園大付属の3校だけでしたので、当校にはコーチがいませんでした。それで、ほとんど見様見真似でやっていました。そんな時、恥を忍んで済々黌が夏休みに開いていた中学生向けの水球教室に行こうと先輩と話し合って部員全員で通ったんですよ。その時、済々黌の水球部OBの方々に感謝したいのは、中学生向けの教室が終わった後の時間にも、私たちを引き留めてくれて高校生の練習にもずっと参加させてくれたんです。お陰で、数年後には済々黌に練習試合で勝てるレベルまで近づくことができたんですよ。 |
T1 park 記者
高校卒業後も何かスポーツを。 月田 大学時代はボディービルをやっていました。やはり、そこでも同じように、初めはいくらやっても満足いく効果は直ぐには目に見えないものだと思いました。しかしある日突然、鏡の前に立つと理想のボディーになっていたんですよ(笑)。関東大会で5位になったこともありました。少しずつの変化に気付かず、ある日突然自分の成長に気が付くのかもしれません。 社長の仕事も同様で、40歳で社長になった時に、仕事がガラリと変わりました。初めは社長をやっているという認識は少なかったんです。それまでは現場で売買の仕事に一生懸命でしたから、当初はやはり反発やギクシャクすることもあったかと思います。しかし、今では社長としての私の考えが社員に伝わるようになってきたように思います。これもやはりある日いつの間にか、不思議と社長になっていたんですよ。つまり、小さな変化に気が付かず、ある日突然認識するようなものかもしれませんね。 |
T1 park 記者
若者への応援メッセージを。 月田 若い頃から真剣に仕事を考え、生きる目標を持って下さい。若い人はしばしば仕事について、お金が必要だからとか、遊ぶためにお金を稼ぐものだとか、勘違いしがちですが、それは間違いだと思います。年齢を重ねていくにしたがって、仕事そのものが面白いから仕事をするのだということに早く気付くようになってもらいたいと思います。本来、仕事が自分を鍛えてくれて、それによって自分の人間性や人格が成長していくものです。仕事に対してもう少し高尚な想いを持って真剣に挑んでいくことが大切です。全てが上手くいくわけがなく、上手くいかないから自分が鍛えられるのだと考えて欲しいものです。いずれ人間、いつの日か死んでいくものですから、それまでに何か自分で達成しよう、良い人間になりたいと一生懸命頑張ることだと思います。そうすれば成り行きに任せた人生よりも、数段上の人間になることができると思います。 T1 park 記者 ありがとうございました。 |