一発勝負の楽しさと
怖さが相撲の魅力 ――近況を教えてください。 草野 全て団体戦ですが、まず8月のインターハイで優勝。令和初優勝ということもあり、満足のいく結果でした。また同じく8月に十和田大会でも優勝、この大会での1位は文徳初なので嬉しかったです。さらに9月の宇佐大会でも優勝と、チームの主将として3大会連続の日本一を達成することができました。 なお10月には、ジュニアの世界大会に日本代表の1人として出場。ここでの主将は別の選手ですが、自分もチームの一員として団体優勝を遂げることができました。 個人としては、インターハイでの準優勝が最高の成績です。いち力士としても日本一を目指していたので、優勝できなかったことは悔しいですね。 |
――相撲を始めたきっかけは?
草野 幼い頃から相撲をしていた兄の大会を、自分が5歳の時に初めて観に行ったことです。 その大会に1人欠場者が出て急遽、自分が出ることになったんです。その時はルールもわからず、負けてしまいました。だけどその後も兄や先輩などの取組を見ていくうちに興味が湧き、6歳から本格的に始めました。 ――草野さんにとっての相撲の魅力は? 草野 練習にどれだけ長い時間をかけても、相撲の取組は一瞬で結果が出てしまいます。サッカーや野球のように、ある程度長い時間の中での逆転というものがありません。そんな「一発勝負の楽しさと怖さ」が相撲の魅力だと思います。 ――現在、特に力を入れていることは? 草野 上半身のウエイトトレーニングです。相撲って足腰が大切なのはもちろんですが、突っ張りだったりと、上半身もやはり大切ですから。その上半身のパワーが、今の自分には特に足りない点だと思っています。 |
始めたからには最後まで
信念を持って続けたい ――相撲を通して学んだことはありますか? 草野 まず「礼儀」、特に挨拶の大切さを、先生・先輩方に厳しく教わりました。 そして最後までやり切る「信念」の大切さ。続けていけば成長できることを学びました。ですからこの相撲も、始めたからには一番を取るまで、信念を持って最後まで続けていきたいと思っています。 ――今後の夢を教えてください。 草野 部の監督である本田浩二先生は、日本大学で団体優勝、また4年時にはインカレで個人優勝し、学生横綱にまでなった方です。自分も高校卒業後は、そんな先生と同じく日大に進学し、1年時から結果を出したいです。 そして卒業後は角界に入り、今度はプロとして、さらに上を目指していきたい。たとえば朝青龍のような力強い相撲を取る力士になって、ここでも一番を目指したいと思っています。 |
Writer K.Nishi