【プロフィール】
古賀碧(右):1994年4月5日生まれ、あさぎり町出身。工学研究科応用生命科学専攻の2年生。 後藤みどり(左):1995年12月1日生まれ、大分県日田市出身。工学研究科応用微生物工学専攻の1年生。 2016年、Ciamo結成。2018年4月23日、株式会社Ciamo設立。 《球磨焼酎粕で光合成細菌を培養する技術を使ったビジネスを発表し、受賞した大会一覧》 ・第6回全国英語プレゼンコンテスト「文部科学大臣賞」「イオン環境財団賞」 ・第6回DBJ(株式会社日本政策投資銀行)女性新ビジネスプランコンペティションファイナリスト ・第3回崇城大学ビジネスプランコンテスト「優勝」「日本総研賞」 ・第13回キャンパスベンチャーグランプリ全国大会「文部科学大臣賞」(テクノロジー部門大賞) ・平成28年度 起業家甲子園 「三菱東京UFJ銀行賞」「審査員特別賞」 ・第5回UVGP2016 「TOMODACHI Social entrepreneurship賞」 ・第16回大学初ベンチャービジネスプランコンテスト 「グランプリ」 ・NEDO TCP2016 「優秀賞」 ・第3回九州未来アワード 「大賞」 |
くまレッド(光合成細菌100L培養キット)¥4,900
認められるきっかけになったプランを商品化したもの。 |
地元を盛り上げたい、
その気持ちがきっかけ ――Ciamoの近況を教えてください。 2人 大学の起業部に所属している私たちが、ビジネスプランをつくるチームとして2年前に『Ciamo(シアモ)』を立ち上げてから、本当に多くの賞を頂きました。今は海外での活動も視野に入れ、英語でプレゼンする練習もしています。 また3か月前にはCiamoを会社化し、本格的に学生起業家として活動することになりました。すでに様々なご支援を頂いており、各種メディアでも取り上げてもらい感謝しています。 ――活動を始めたきっかけは? 古賀 地元、人吉を盛り上げたい。そのために人吉が誇る『球磨焼酎』に着目していたところ、蔵元の方がお金を払って処分している「焼酎粕」と、学部で生命科学を学ぶ中で注目していた「光合成細菌」をかけ合わせたら面白そう、と。 後藤 私は大学で微生物を学んでいたことから、古賀さんのアイデアに共感したのがきっかけです。そして「焼酎粕を使って培養した『光合成細菌』」という微生物を野菜に与えると、成長が促進されると共に土壌も環境も良くなることを発見。その細菌をつくるキットを開発・販売するプランが認められたことが、今につながっているんです。 ――今、特に力を入れていることは? 古賀 光合成細菌をより多くの方に知っていただこうと、講演会や農家さんたちの勉強会へ積極的に参加しています。 また将来農業に関わるかもしれない学生の皆さんにも伝えたいと考え、高校生対象の『光合成細菌培養モニター』を九州内21校で実施中です。 名前にふさわしく 国境を越えて活動を ――Ciamoの活動を通して得たこと、学んだことはありますか? 古賀 現場に行くことの重要性です。現場に行くからこそ、農家さんが本当に必要としていることやこだわりを知ることができます。それによって新商品や新しいビジネスプランのヒント、およびモチベーションを頂くことがあります。 ――今後の夢を教えてください。 2人 まずは「光合成細菌を使って育てた作物」をより多くの方に広め、買ったり食べたりしてもらいたい。そのために、生産者と消費者が集まるカフェのような場を作りたいですね。また水産養殖や畜産業にも活用できるものなので、バイオベンチャー企業としてこれまで以上に技術開発、情報発信していくつもりです。 Ciamoというのは「幸せをもっと世界に広げて行きたい」という思いを込めた名前。この名にふさわしく、いずれはベトナムなどの東南アジアで環境保全や農業分野に注力するなど、国境を越えた活動をしたいと考えています。 |