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― 九州ルーテル学院の近況を教えてください。
九州ルーテル学院は今年、創立100周年を迎えます。7つの学校・園施設(大学院、大学、高校、中学校、インターナショナルスクール小学部、認定こども園、保育園)で、現在、教職員を含めてこの施設エリアに約2000人の方が毎日通っています。特に今年の入学者数は大学も高校も定員以上となり、学生数が増えています。 しかし、少子化は確実に進んでいます。100年続いた学校を常に良くしていくために、頑張っているところです。キリスト教主義の私学として、100年前から大切にしてきた建学の精神「感恩奉仕」を守り、引き継いでいくことを大切にしながら、地域ナンバーワン、地域オンリーワンを目指していきます。 |
さらに教育内容を良くしていきたい
― 今後力を入れていきたい取り組みは?
一番力を入れていきたいことは、教育の内容をさらに良いものにしていくことです。キリスト教主義というしっかりした土台の上で、熊本になくてはならない「九州ルーテル学院」と呼ばれるようになりたいと考えています。
聖書の言葉に「若者たちが幻を見、老人は夢を見る」という箇所があります。若者たちがルーテルの丘に集い、それぞれの学校・園それぞれの施設で、ルーテルで良かったと思ってもらい、素晴らしい勉強、体験、経験ができたと言ってもらえる学校にしていきたいと思います。また、そこで働く教職員の皆さんもここで共に過ごすことができて良かったと思える場所にしていきたいと思います。学校法人として蓄積、継続することをキーワードに、次の100年に向けた第一歩を踏み出します。
― 学生生活で、学生さんに学んで欲しいことは
学び方を学んでほしい、そして学び続けてほしいと願っています。不確実性の高い時代と言われます。日々状況が変わり色々なことが起きます。皆さんがその都度悩みながら一歩ずつ前進していくわけです。変化に対応するには、変化したときに学び、新しい知見を身に付けて、さらに次に歩み続けることが大切です。
そのためにも、課題を解決する力も大事ですが、先ずは感性を高め、課題を発見することが一番大事だと思います。そしてその課題にチャレンジし、トライ&エラーを通して、失敗も自分にとって学びだと気づいてもらいたいと思います。
そして、「良き師、良き友との出会い」も学校では大切にしてもらいたいと考えています。共に苦しんだり、共に喜んだり、学生生活を通じて人生経験を積んでもらいたいと思います。喜びは仲間と一緒であれば倍になります。また、悲しみは半分になります。
人を学ぶ、人から学ぶ
感謝を大切に
― 特に大学生に、もっと学んでほしいことは。
今の大学生に限ると、「人を学ぶ、人から学ぶ」という姿勢を大切にしてもらいたいと考えています。今後一層AIやAGIといったテクノロジーが発達・普及してきます。それが悪いとは思いませんが、私たち自身がAIとどのように関わっていくかが大切です。その上で、人と関わることが重要になってくると思います。人と関わり、常に「感謝」という言葉を大切にしてください。半歩ずつお互いに歩み寄り、化学反応が起きることできっと新しい価値が生まれます。
― 座右の銘は?
色々と好きな言葉がありますが、「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことについて、感謝しなさい」という新約聖書にあるテサロニケの信徒への手紙という聖書の言葉です。
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良い師、良い友に出会う ― ご自身の若い頃の経験・学びから、今に活きていることは。 水俣に生まれ、小さい頃から差別のある環境を感じる機会があったように記憶しています。今も大学生の授業で水俣学を教えています。 家族・親戚は大学まで行った人もいなくて、水俣工業高校に行って建築の道へ進むはずでした。当時の先生に勧められて、八代高校に入り、入学した時は500人の同級生がいてびっくりしました。 大学に入ってからも、当時お世話になった先生の紹介でYMCAに入職しました。YMCA時代には教会で洗礼を受け、ルーテル教会の活動にも携わりました。また、大学時代はワンダーフォーゲル部に所属し、月曜日から金曜日まで、ほぼ毎日のように九州ルーテル学院近くの立田山を走っていました。そうしたさまざまな出会いや経験の積み重ねがあって、今ここにいるのだと思っています。 人生を振り返ってみても、節目節目で良き師と出会い、良い友に出会ってきたからこそ今があります。そうした出会いの中で、その都度、自分の変化に気づかされ、学びを得ながら前に進んできたように思います。 |
19歳大学1年次、屋久島宮之浦岳を背景に
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― 若者へメッセージをお願いします。
「みつかる、つながる、よくなっていく」という言葉を伝えたいと思います。これは、何かが見つかり、誰かとつながり、みんなが良くなっていく。
そして、若い皆さんに、どんな人物になってもらいたいかと考えたとき、最終的には平和を創り出す「ピースメーカー」になってもらいたいと願っています。「平和」は色んな価値観があり、一概には言えませんが、皆さん誰もが色々な立場や役割を持った人になっていくわけです。皆さんがより良くなっていくためのプロセスとして、3つのC「チャレンジ、チャンス、チェンジ」があり、失敗はすべて糧でもあります。「みつかる、つながる、よくなっていく」を常に考えていれば、絶対に変えてはいけないものと変えなければならないものの見分けがつくようになってきます。その見分ける知恵を身に付けてほしいと思います。これがピースメーカーとしての成長につながっていくと信じています。
※インタビュー/2026年5月27日取材




