【プロフィール】
1985(昭和60)年7月15日生まれ、29歳。熊本市出身。熊本市内の中学校を卒業し、藤村女子高校(東京)-東京女子体育大学体育学部卒。4歳から新体操を始め、小学校の時熊日学童五輪団体優勝、中学校では全国中学校新体操選手権大会個人総合2位・種目別優勝、大学時代にはアジア大会団体銅メダル、ユニバーシアード世界大会団体銀メダル、全日本インカレ優勝、全日本新体操選手権大会優勝などの戦績を残す(高校時代はアテネ五輪強化メンバーに選出されていたため大会には出場せず)。大学卒業後は、母校の大学で教務補佐として1年間新体操部を指導し、帰熊。東海大学付属第二(現・東海大学付属熊本星翔)高校に赴任。後進の指導にあたる。体育教師。 若者へのメッセージ 「継続は力なり」 |
T1park記者
清田流の練習の特徴はなんですか。 清田 生徒に聞くとよく分かると思いますが「厳しい」です。新体操だけ一生懸命になるのではなく普段の学校生活をきちんと送るよう言っています。「当たり前のことを当たり前にやる」これができないといい演技もできません。私自身も身を持って経験していることなので生徒たちにもしっかり伝えていきたい部分です。もちろん真面目すぎるのはだめですが、基本的なことができていない人間は応援もしてもらえないので何事も地道にコツコツやっていかなければいけません。本番では1分半から2分程度の限られた時間の中で最高のパフォーマンスを発揮することが求められます。だからこそ日頃の行いがとても大事です。きちんとした日常生活を送っていればここぞと言う時に神様が味方してくれるものです。 私は本番後にあれこれ言い訳をしたくないので問題点は本番前に乗り越えておく。そうした事前の準備をひとつひとつ確実にやりきるよう心がけています。 |
T1park記者
指導する上で大事にしていることはなんですか。 清田 明確な目標に向かってメリハリをつけながら前進すること。新体操を主に据え、やるべきことをきちんとやって抜くところは抜く、そういうバランス感覚をもって取り組むことがポイントでしょうね。頑張るにはリフレッシュも必要。新体操は表現のスポーツなので芸術鑑賞や人との交流などを通して感性を磨くことも重要です。 組織として一体感をもつために大事にしているのは練習量。ひたすら練習することによってチームとしての結束を強めています。それでも昔に比べると練習量は減っているので自分でも甘いなと思う部分もありますが、そこは時代の流れやチームの個性に合わせて調整するようにしています。ただ、課題の発見と解決のための練習目標を生徒自身に決めさせ、あとはそれをできるまでやり抜く。どれだけ時間がかかっても必ずやりきる。ここは妥協しません。本番ではミスが少ないチームが勝つもの。日頃の練習からたったひとつのミスをなくすことを追求しています。 |
T1park記者
部活動を通して伝えたいことは。 清田 生徒たちには人の気持ちがわかり目配り気配りができる、人間として魅力的な女性になってほしいなと思います。 新体操は見た目も重視される競技ですので体重管理とケガをしないよう気をつけるのが大変です。うちではもし目標体重をクリアできない選手がいれば連帯責任。技術練習をせずに目標をクリアするまで全員でランニングします。いくら技術的に上手でも約束(体重管理など)が守れない生徒は試合に出ることはできません。私は言ったことは徹底するので厳しいですよ。コンディション管理は自分との戦いなのですが、チームの皆も同じ戦いをしているわけでチームとして目標をクリアするためにはお互いに励まし合い切磋琢磨していかなければいけません。新体操を通して自分自身に克つ力と周りを思いやれる心を養ってほしいですね。 |
T1park記者
若者への応援メッセージをお願いします。 清田 継続は力なり、です。何事もあきらめないこと。世の中は楽しいことよりつらいことやうまくいかないことのほうが多かったりする。私も現役時代に新体操をやめたいと思ったことは数え切れないくらいありました。でもやっぱり自分は新体操が好きだったし、辞めるという選択はいつでもできるから練習に足が向く間は頑張ろうと自分を奮い立たせました。もちろん周りからの励ましもあって続けられました。おかげで色々な人との出会いに恵まれ、教師という職業につくこともできましたし、続けてよかったと実感しています。勉強が得意な方ではなかったので芸は身を助くというかこれまで続けさせてくれた両親に感謝ですね。 T1park記者 ありがとうございました。
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